雲雀丘花屋敷駅の求人・アルバイト談|仲居として働いてみた結果

私がしたアルバイトは割烹の仲居です。

宝塚市の雲雀丘花屋敷駅から少し離れた場所にこじんまりとある店で、地元新聞の求人広告を見て応募したのがきっかけです。

そのアルバイトを始める前に大病をした私は体力作りをかねて働きたいと短時間のお掃除のアルバイトで応募したのです。

 

応募の電話を対応した女将さんに引き込まれてしまいました。何というか、人の心を掴む天才のような人で、私は大病をしたことなども最初から言えましたし、とにかく面接をして頂くことになりました。

 

求人広告に載っていた地図を頼りに宝塚市雲雀丘花屋敷駅から徒歩で10分ほどのところにある店に到着。小さな蔵を思わせる鄙びた店でした。雲雀丘花屋敷駅は何度か降りたことがあるのにその店のことは少しも知りませんでした。「アルバイト求人広告を見てお電話した者です」と告げるとすぐに女将さんが出てきてくれました。

 

電話の印象がさらに強められた感じでフッと暖かいものに包まれた感じがしました。

この人のもとでなら安心して働けると確信しました。「うちで良ければ来て」と言われ、こちらこそ是非という気持ちでした。

 

最初は仲居の仕事ではなくお掃除の仕事でした。がんばったけれど、私って本当に掃除の才能がないんです。そんなわけで2、3日もするとお掃除よりも仲居をやらないかと言われてしまいました。どうしてもここで働きたかったので否も応もなかったです。

 

仲居の仕事は午前中10時頃に店に入り、まずはお湯を沸かすことから始まります。やかん一杯のお湯を作って魔法びんに詰めたら、お手拭きの用意です。

 

お手拭き用のタオルを濡らして丸め保温機に入れるのです。予約が入ってなければ、そのまま待機になるので、お掃除や花を生けたり、テーブルを拭いたりして過ごします。まったくお客様のない日は少なくて、大抵お昼時に一組、夜にも一組程度はいらっしゃいます。

 

お客さまが来ると、私はまず人数に応じて2人なら一番小さい部屋、3人以上なら中くらいの部屋に案内しました。

 

そしてまずお飲み物を伺うのです。ジュースかウーロン茶、ビール、日本酒しかありませんが何かしら頼んで頂くのが普通のようでした。またテーブルにはどんなお料理にしてもお箸とお醤油を入れた小皿、お猪口、コップを添えるのが決まりでした。

メニューなどはなく、お昼時ならうな重定食かおまかせで料理をお出ししていました。

 

宴会が入っているときは予約なので店の調理場にある黒板に何時から何名、どの部屋で、どんな料理が出るかが書かれました。私は店に出るとそれを見て、人数分のセットをします。

お手拭きの数が足りるかどうかもチェックしました。

 

お客様が到着するとお部屋まで案内し、靴を脱いでいただき靴箱へ入れます。

コートなどの上着は脱いでいただきハンガーへかけます。そしてお飲み物を伺って調理場へ「お始まりですー」と声をかけると宴会が始まります。予め予定していた料理が出来ると運び、お客様の前に並べその合間に空いたうつわを下げて、さらに飲み物の追加があればお聞きし、というのが一連の流れでした。飲み物の注文は控えておいて最後に帳場へ回します。

 

お掃除よりずっと私には向いている仕事でした。宴会のペースによっては時間が空くので、そういう時はお酌をして回るのですが座ってお話を聞いているのも楽しかったです。

 

そこのお店は女将さんの人柄に惹かれてひいきにして下さるお客様が多く、気さくな方が多かったと記憶しています。建設会社の方や大学の先生、銀行の方など何度もいらっしゃいました。私は女将さんに顔が似ていたため、可愛がって頂いたと思います。

 

そういう方々はアルバイトだからと言ってぞんざいな扱いをすることはしませんでした。本当に偉い方はどんな立場の人間にも思いやりを持って接して下さるのだと思います。

 

女将さんも素晴らしい方でしたが料理を作っていた旦那さんも素晴らしい腕前を持っていました。職人気質と見るからに分かる無口で愛想が良いとはお世辞にも言えない方で、私は怖くてあまり近寄りませんでした。でも旦那さんが考えたというお料理は「これにこれを合わせるとは良く考えるなぁ」と思いながら、味見をさせてもらうと本当に素晴らしく美味しかったのを覚えています。

 

宴会などでお客様が手付かずで残されたものは、あとで私達がまかないとして食べさせてもらっていましたが、どれも美味しかったです。もちろん高級な材料を使っているのですが、それでも才能を感じずにはいられませんでした。

 

旦那さんは生花の才能もあり、お部屋の床の間に飾る花を生けると本当に見事でした。

私はどうしたらあんなふうに出来るのか不思議でしょうがなかったけれど才能の違いなのでしょうね。

 

私はこの店で働いている間に相当丈夫になりました。

着物の着かたを憶え、外見は女らしくなりましたが仕事は力を使う事が多かったからです。

大人数の宴会ですとビール6本をおかもちに入れて走らねばならず、料理も6皿くらいを一つのお盆に乗せ、さらにその上にもう一段乗せて計12皿を一気に運ぶなどをしていたので皮膚のすぐ下は筋肉というほどでした。

 

忙しくない時は常勤の仲居は私一人ですが、忙しい時だけのアルバイトさんは数人。小人数だったせいか、人間関係のイザコザもそこまで無かったと思います。

 

私がこの店で働いて良かったと思うことは「店も人も外見で判断してはいけない」ということです。私がこの名も知られていない小さな割烹で働いている時、宝塚市の学生時代の友人に「あなたも良くやるよね」と呆れられたことがありました。

 

例えば良く名の通った店や会社ならそうは言わないんだろうなと思います。その割烹は店の外観は決して綺麗ではなかったのです。

 

でも、その中にいる人たちは女将さんも旦那さんもお客様まで本当に気持ちの良い人達でした。色々あり、2年間お世話になって私はそこを離れることになりましたが今でも懐かしく思い出します。

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